起立性調節障害の薬物療法とは

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どのような病気でも、病院に行けば、大体において薬を処方してくれます。例えば、カゼであれば、その症状を和らげるための薬が処方されます。解熱剤がでたり、鼻水を抑えたり、咳止めだったりしてその症状に合わせて薬を出してくれます。痛みがあれば痛み止めを処方してくれます。
 
起立性調節障害では、生活のリズムを整えたり、運動をしたり、食事療法などいろいろと試みてなかなか改善しなかった場合、薬の治療と考えたほうが良いです。
 
薬の治療はすぐに効果が現われるものではないので、長期間薬と付き合うことになります。また、薬の管理を自分で管理して飲むように習慣づけましよう。小さいお子さんには親御さんが管理し、規則正しく飲むようにしてください。

低血圧の症状に用いられる薬

塩酸ミドドリン (メトリジン、メトリジンD錠など)

血管を収縮させ血圧を上げる薬ですが、副作用として、少ないですが頭痛、動悸などが起こることがあります。

心拍数を減らし血管を収縮させ薬

プロプラノロール (インデラルなど)

心拍数を減らし、血管を収縮させる働きがあり、血圧や不整脈の薬です。

副作用としては、だるさ、目まい、徐脈、低血圧、手足の冷え、稀にぜんそく発作や心不全があり、気管支ぜんそくには使用禁止

起立直後性低血圧の人に使われる

メシル酸ジヒドロエルゴタミン(ジヒデルゴットなど)

起立時に血液が下半身に溜まってしまうのを血管を収縮させ、防いで症状を和らげます。
起立直性低血圧の人が、塩酸ミドドリンで効果がない場合に使います。

副作用には、吐き気、嘔吐、食欲不振、などがあります。

交感神経の機能を促進させる薬

メチル硫酸アメジニュウム(リズミックなど)

交感神経の機能を促進させて、血圧を上げます。塩酸ミドドリンで効果がない場合に使います。

副作用には動悸、頭痛、ほてりなどがあります。

血圧を上げる薬剤などは慎重に用いられます。これらの薬は、一日中血圧を上げるので、立っている時は、ちょうどよくても、寝ると200を超えてしまうような高血圧になってしまうことがあります。
血圧を上げる薬などは胃を悪くして吐き気がひどくなったりします。副作用に耐えられず、服用をやめられ治療もされずにいる人も多くいます。小児科で支給される薬は、大抵の場合血圧を上げる薬です。

中等症や重症の子供の場合では、治療が長期に渡ることがあります。
ゆっくり期間をかけて、少しずつ改善していくための治療と思ってください。